経営サマリー
経営サマリー — 大阪オフィスは、いまのままでよいか
経営判断の「材料」の提示であり、結論の断定ではない。本ページは実測値(時間・稼働率・席数)のみで構成し、金額換算は面積・賃料の実数が揃うまで行わない(§5参照)。
ひと目でわかる現在地
期間平均の実測稼働率
38.0%
ピーク時間帯でも
45.4%
会議室の予約と実在席の差(年換算・概算)
4,500h
CO2 1,000ppm超の日数(82日中)
21日
ひとことで言えば: 面積は足りている。課題は「量」ではなく「配分」——集中の場に需要が寄り、交流用の一部の空間と大部屋が使われていない。
1. 現状評価 — 4つの観点
| 観点 | 状態 | 評価 |
|---|---|---|
| 空間の効率 | ピーク時でも半分強が空席 | 余裕あり — 増床を示すデータはない |
| 使われ方の質 | 集中の場(50%前後)から埋まる一方、シアター3%・カーテン大11%はほぼ使われない | 偏り — 交流用につくった空間の一部が、利用に結びついていない可能性(ソファ席は約4割と例外) |
| 環境の品質 | CO2超過21日、混む小部屋に集中 | 改善余地 — 運用で対処可能な範囲 |
| 運用の成熟度 | 予約=記録の道具として機能し始めた | 整いつつある |
エリア区分(フロアマップ)

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2. ROIに最も近い実測値 — 3つの事実
事実① 収容余力 — 増床せずに人員増を吸収できる
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- 指標は Hourly occupancy(その1時間に一度でも在席検知があった席の割合。Spaceti標準指標)。最も甘い時間単位の判定でも、ピーク時間帯(15時台)に約3割の席が丸ごと未使用であり、現在より多くの人員を増床なしで受け入れられる余地が示唆される。東京新オフィスでは、実測した席の共有比率(1.27人/席)をもとに200名→158席を設計済み=「42席分を作らない」判断に実データが使われた実績がある。
- なお、分単位の実在席時間で見る Utilization ではピークでも45%。「1時間に一度でも使われたか」で69%、「実際に座っていた時間」で45%という2つの数字の差は、席の回転・離席を含む余力がさらに大きいことを意味する。
- 増床・移転は賃料・工事・移転費を伴う大きな投資判断。その判断を実測データで下せる状態になったこと自体が、このデータ基盤の価値。
事実② 会議室は「予約されている時間」と「人がいる時間」に差がある
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- 差は約1,120時間(概算)。年に換算すると約4,500時間で、会議室2室分の年間営業時間に相当する(1室=10時間×約240営業日=約2,400時間で換算)。
- 「会議室が足りない」への答えは増室ではなく、自動解放・当日予約などの調整で2室分を取り戻せる可能性。
事実③ ほぼ使われていないスペースがある
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- シアター3.3%・カーテンルーム大10.7%など、一定の面積を占めるゾーンが稼働1割前後にとどまる。面積・賃料の実数を掛ければ、この空間に充てられている年間コストが算出できる(現時点では金額化しない)。
- 廃止ではなく転用実験の対象。集中席・小会議室に置き換えた場合の変化を、同じセンサーで前後測定できる。
3. 従業員はどう働いているか
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- 執務席は「当日決めて、長く座る」(予約は9〜11時間前・4時間超の滞在)。来客対応は「計画して、短く使う」(3日以上前・1〜2時間)。
- 今回の試行の範囲では、運用ルールを変えても利用量は変わらず、席の種類・場所によって使われ方が分かれた。働き方に働きかけるなら、ルールより空間の側を変える方が摩擦が小さいと考えられる。
4. 大阪オフィスを考え直すか — 3つの選択肢
| 選択肢 | 内容 | 検証方法 |
|---|---|---|
| A. 運用チューニング(小) | 部分予約・自動解放・換気・ピーク分散 | 3ヶ月の前後測定で効果確認 → Bへ |
| B. 空間の再配分(中) | 低稼働ゾーンを集中席・小会議室へ転用する実験 | 1ゾーン先行転用し、稼働変化をセンサーで測る |
| C. 収容戦略の見直し(大) | 増床・移転・面積削減の不動産レベル判断 | 出社率・組織計画との突合が前提(§5) |
決め打ちは不要で、A→B→Cの順に実測で確かめながら段階的に進められるのが、センサーを持つオフィスの強み。
5. 決裁に使うために、あと何が要るか
| 足りないデータ | 揃うと分かること |
|---|---|
| 面積・賃料マスタ | 稼働率を「円」に変換(席・部屋ごとのコスト効率) |
| 出社率・在籍数 | 1人あたり実効面積・コスト、収容余力の確定値 |
| センサー検知仕様の確定(確認中) | カラ予約率・実利用率の確定値(事実②の裏取り) |
| 従業員体験の定点測定 | コスト効率と快適性のトレードオフ判断 |
上3つは既存データの接続だけで揃う。揃った時点で事実①〜③を金額に換算でき、稟議に添付できる数字になる。
注記: 稼働率はセンサー観測(08-18時)に基づく概算。年換算は営業日ベースの単純換算。
