経営サマリー

経営サマリー — 大阪オフィスは、いまのままでよいか

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ひと目でわかる現在地

平均的な営業日に利用のあった執務席(時間単位・43席中)

31席

71% (43席比)

最混雑日(8/17)に利用のあった執務席(時間単位・43席中)

39席

91% (43席比)

会議室: 予約ありの枠のうち在室が検知された割合(7/6〜8/20・8部屋)

87%

1,206枠 (予約あり1,386枠中)

CO2 1,000ppm超の日数(営業日59日中)

27日

46% (59日比)

ひとことで言えば: 平均的な日の執務席には余力があるが(31/43席・72%)、最混雑日は91%に達し、43席すべてに利用があった時間帯もある。 ただしその瞬間も分単位の在席は約33席分(76%)——総量の議論の前に、混雑日の頻度・回転・出社率を突き合わせるべき段階。

1. 現状評価 — 4つの観点

観点 状態 評価
座席の効率 平均日はピーク13時台でも43席中10席(23%)が1時間まるごと在席なし。ただし最混雑日(8/17・6/15)は日平均39席(91%)に達し、6/9・8/17には43席全て(100%)に利用があった時間帯がある 余裕は条件付き — 平均では余るが、混雑日は時間単位の利用率でほぼ満杯。増床判断は出社率との突き合わせ(5章)が先
使われ方の質 座席は集中の場から埋まる。会議室は予約枠の87%で在室ありだが、使用中の在室人数は定員の13〜37% 偏り — 席や部屋の不足より、大部屋を少人数で使う部屋サイズの不一致が主な課題
環境の品質 CO2超過27日(営業日59日中)、混む小部屋に集中 改善余地 — 運用で対処可能な範囲
運用の成熟度 予約=記録の道具として機能し始めた。デュアル席の予約は運用終了後も自然継続 整いつつある

エリア区分(フロアマップ)

O³のエリア区分 — フォーカス/オープン/セミオープン/会議室/共用

2. 意思決定に効く実測 — 3つの事実

事実① 平均的な日の執務席には収容余力がある

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  • ピーク時間帯(13時台)の全期間平均では、時間単位の利用率が77%(43席中およそ33席)で、10席(23%)は1時間まるごと在席なし。時間単位の利用率は、1時間に1分でも在席を検知すれば「利用あり」と数える、在席を最も広く拾う判定。
  • 在席していた時間を分単位で積み上げた分単位の在席率では、同じ時間帯で55%(約24席分)。77%との差=約22ポイント・約9席分が、回転・離席を含む活用余地。
  • 母数43は在席センサーが正常な執務席(全44席中、窓際カウンター05はセンサー不調のため除外・Spacetiに確認中)。会議室・フォンブース等は含まない。
ポイント: 共有・回転を前提にすれば、同じ席数でより多くの人員を受け入れられる可能性がある。

事実② ただし最混雑日は執務席がほぼ満杯に達する

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  • 営業日59日のうち最混雑は8/17(月)と6/15(月)で、日平均39/43席(91%)。さらに6/9の15時台と8/17の13時台には43席すべて(100%)に在席検知があった。
  • 満杯だった時間帯も、分単位の在席は約33席分(76%)。時間単位の利用率が満杯でも「座られ続けた時間」には余白がある。(仮説)混雑感の正体は席数の不足ではなく、短時間利用・離席・席の確保。根拠: 満杯だった時間帯でも、分単位で見ると約10席分は誰も座っていなかった。
ポイント: 増床の判断は平均日ではなく混雑日で行うべき。最混雑日は月曜に発生しやすい一方、曜日平均で最も混むのは火曜・水曜の午後(3章)。混雑日の頻度が今後の出社傾向でどう変わるかが論点で、出社率・在籍数との突き合わせ(5章)が必要。

事実③ 会議室は予約どおり使われているが、大部屋ほど席が余っている

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  • 対象は予約可能な会議室8部屋(Meeting Room 1/2・Focus Room A-C・Guest Room A-C)。在室の計測(人数カウンター)はMeeting Room 1/2で7/6設置のため、全部屋が揃う7/6以降に限定。予約対象外のフォンブース類は含まない。9〜18時を1時間ごとの枠(10枠×29営業日)に区切り、予約と在室を突き合わせた。
  • 29営業日で予約ありの1,386枠のうち1,206枠(87%)で在室を検知。予約あり・在室なしは13%にとどまり、予約なしで在室した枠(433枠)の方が多い。会議室は「予約されたのに使われない」状態ではない。
  • 一方、使用中の平均在室人数は1.0〜2.1人で、定員に対して13〜37%(Guest Room B: 定員16に平均2.1人。Focus Roomは1人用のため定員比は対象外)。時間は埋まっているが席は余っている。
ポイント: 「会議室が足りない」への答えは増室ではなく、部屋サイズの再配分(大部屋の分割・小規模化)。空予約(13%)への自動解放は補助的な打ち手。部屋別の内訳は部屋別ページへ。

3. 混雑の実像 — 従業員はどう働いているか

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  • 曜日×時間帯の平均で最も混むのは火曜の12〜17時(35〜37席)で、水曜の13〜16時(34〜35席)が続く。時間帯の山はどの曜日も13〜17時。金曜は終日薄い(日平均27席・63%)。曜日による出社の偏りがそのまま席の使われ方に出ている。
  • 月曜は日によるばらつきが最も大きい。最混雑日の上位3日(8/17・6/15・8/3)はいずれも月曜だが、有休取得奨励日の6/1・8/10も月曜で、平均では30席(69%)にとどまる(奨励日の2日を除いても34席で火曜と同水準)。「最混雑日は月曜に出やすい」と「平均的に最も混むのは火曜・水曜の午後」は両立する。
  • 執務席の予約は「当日か前日に決めて、長い枠で確保する」型(開始の9〜11時間前に予約するのが中央値・4時間超の枠が多い)。来客対応は「計画して、短く使う」型(3日以上前に予約・1〜2時間)。※予約枠の長さは予約のしかたであり、実際の滞在時間ではない。
  • 今回の試行期間の単純比較では、運用ルール変更による利用量の明確な変化は確認できなかった(曜日構成・休暇・出社人数は未調整)。働き方に働きかけるなら、ルールより空間の側を変える方が摩擦が小さいと考えられる。

4. 大阪オフィスを考え直すか — 3つの選択肢

選択肢 内容 検証方法
A. 運用チューニング(小) 部分予約・自動解放・換気・ピーク分散(火曜・水曜午後の集中緩和を含む) 8週間実施し、混雑時間帯・カラ予約率・CO2超過日を前後測定 → Bへ
B. 空間の再配分(中) ゾーン別稼働の実測(カウンター設置7月後半〜、蓄積中)を踏まえ、低稼働ゾーンを転用する実験 1ゾーン先行転用し、稼働変化をセンサーで測る
C. 収容戦略の見直し(大) 増床・移転・面積削減の不動産レベル判断 混雑日の実態×出社率・組織計画との突き合わせが前提(5章)。組織計画反映後も高混雑日が一定頻度を超える場合に検討
決め打ちは不要で、A→B→Cの順に実測で確かめながら段階的に進められるのが、センサーを持つオフィスの強み。

5. 決裁に使うために、あと何が要るか

足りないデータ 揃うと分かること
出社率・在籍数 混雑日(91%到達日)の頻度予測と収容余力の確定値。全員出社に近い日が増えた場合の耐性
面積・賃料の実数 稼働実数を「円」に変換(席・部屋ごとのコスト効率)
センサー検知仕様の確定(確認中) カラ予約率・実利用率の確定値(事実③の裏づけ)
従業員体験の定点測定 コスト効率と快適性のトレードオフ判断

面積・賃料・出社率を接続し、センサー仕様を検証したうえで、面積判断に関係する指標から順に金額換算する。

6. 指標の定義(分母・分子)

指標 集計方法 分子 ÷ 分母 判定単位
時間単位の利用率(Spaceti上の名称: Hourly occupancy) 9〜18時を1時間ごとに区切り、その1時間に一度でも在席を検知した席を「利用あり」と数える。「席が使われたか」を表す 利用ありの「席×時間」 ÷ 集計対象の「席×時間」総数 1時間(1分でも在席があれば「利用あり」)
分単位の在席率(Spaceti上の名称: Utilization) 在席を検知していた時間を分単位で積み上げ、集計対象の総時間で割る。「どれだけの時間、座っていたか」を表す 在席を検知していた時間(分) ÷ 集計対象の総時間(分) 1分(在席時間の長さをそのまま使う)
  • 2つの指標は同じセンサーデータから作る粒度違いで、常に時間単位の利用率 ≧ 分単位の在席率。差が「席は使われたが座られていない時間」(回転・離席分)

  • 本文・グラフの「利用のあった席数」は時間単位の利用率×43席、「在席時間の席数換算」は分単位の在席率×43席

  • 座席の分母は執務席43席: デュアルディスプレイ8・窓際カウンター7(全8席中、05はセンサー不調のため除外)・オープンソロ11・オープンテーブル6・大テーブル5・集中ブース4・ソファ席2。会議室・フォンブース・カーテンルーム・シアターは含まない

  • 会議室の分母は予約可能な8部屋: Meeting Room 1/2・Focus Room A-C・Guest Room A-C。在室の計測はMeeting Room 1/2のカウンター設置(7/6)以降に限定。予約対象外のフォンブース類は除外

  • 会議室の「在室あり」は1時間枠に在室があったか(Meeting Room・Guest Roomは人数カウンター、Focus Roomは在席センサー)。Spacetiの分単位の在室率は人数カウンター付きの部屋では「平均在室人数÷定員」の意味になるため、会議室の時間比較には使わない(2026-09-02 検証)

  • 集計対象は定時の9〜18時(日本時間)(2026-08-20 協議で決定)。早朝・夜間・定時外の利用は含まない

  • 休業日を集計から除外: 6/12(全社連絡会)・7/20(海の日)・8/11(山の日)・8/12〜14(夏季休暇)。6/1・7/31・8/10は有休取得奨励日(集計に含む・参考情報)

  • 「ピーク時間帯」は時刻ごとに全期間(営業日59日)を平均したときの最大の時間帯(13時台)。「最混雑日」は日平均が最大の営業日(8/17・6/15)で、両者は区別して表記。「曜日×時間帯の混雑」(3章)も曜日×時刻ごとの全期間平均で、火曜・水曜の午後が最大

  • 交流用ゾーン(シアター・カーテンルーム等)の人数カウンターは設置が7月後半のため、期間平均によるゾーン評価は行わない(データ蓄積後に評価)